算数の立体問題に取り組む中で、「見取り図を描きなさい」と言われた瞬間に手が止まってしまう子は少なくないと思います。
展開図や立体の問題に比べて、見取り図は「何をどう描けばよいのか」が分かりにくく、保護者の方も戸惑いやすい分野です。
平面の図形までは順調だったのに、立体になると急に難しく感じ始める様子を見ると、不安になることもあるのではないでしょうか。
見取り図は、中学受験算数の図形分野を支える重要な基礎であり、家庭での関わり方が理解の差につながりやすい単元だと感じます。
見取り図でつまずきやすい背景
正解の形が一つに見えにくい
見取り図は、写真のように正確に描く必要はありません。
しかし、そのことがかえって混乱を招き、「どれが正しい形なのか分からない」と感じる子も多いです。
おおよその形を表せばよいという感覚がつかめないと、描き始めること自体が難しくなります。
平面図から立体への変換が難しい

問題文や図に示された情報は、平面で与えられることがほとんどです。
そこから立体を想像し、さらに見取り図として描くには、段階的な変換が必要になります。
この変換の過程が整理できていないと、見取り図が描けなくなります。
線の意味が理解できていない
見取り図では、実線や点線を使い分けて表します。
しかし、それぞれの線が何を意味しているのかが曖昧なままだと、図として成立しません。
見えている辺と隠れている辺の区別ができていないことが、つまずきの原因になります。
描く経験そのものが不足している
見取り図は、頭の中で考えるだけでは身につきません。
実際に描く経験が少ないと、描き方の型が育ちにくいです。
結果として、「描けない」という意識だけが残ってしまいます。
算数における見取り図の役割
立体を把握するための道具
見取り図は、立体を正確に把握するための道具です。
頭の中のイメージを外に出すことで、面や辺の関係が整理されます。
考えるために描くという視点が重要だと思います。
情報を整理するための図
立体問題では、多くの条件が同時に与えられます。
見取り図を描くことで、それらの条件を一つの図にまとめることができます。
整理できるかどうかが、問題の解きやすさを左右します。
図形問題全体の土台になる
見取り図は、立体の体積や表面積を考える際にも欠かせません。
展開図や切断の問題とも深く関係しています。
図形分野全体を支える基礎だと考えます。
中学受験算数で頻繁に使われる
中学受験では、見取り図を前提に考える問題が多く出題されます。
描けるかどうかで、問題への入り口が大きく変わります。
早めに慣れておきたい力です。
家庭でできる見取り図の整え方
完璧な図を求めない
家庭学習では、きれいな図を描く必要はありません。
まずは立体の特徴が分かる程度で十分です。
描くこと自体へのハードルを下げることが大切だと思います。
立体を実物で確認する
箱や積み木など、身近な立体を使って確認するのは効果的です。
実物を見ながら描くことで、線の意味が理解しやすくなります。
この経験が、イメージ力の土台になります。
線の役割を言葉で整理する
どの線が見えていて、どの線が隠れているのかを言葉で説明させます。
説明できない部分は、理解が不十分な可能性があります。
言語化することで、図の意味がはっきりすると感じます。
展開図との違いを意識する

見取り図と展開図は、どちらも立体を扱いますが役割が異なります。
展開図は開いた形、見取り図は組み立てた形を表します。
この違いについては、
展開図が苦手になる理由と家庭で整えたい立体感覚
の記事も参考になります。
中学受験で問われる見取り図の力
立体を正確に想像できるか
中学受験では、見取り図を見て立体の形を正確に把握する力が求められます。
面の向きや位置関係を取り違えると、答えが大きくずれます。
イメージの正確さが重要になります。
条件を書き込めるか
辺の長さや角度などの条件を、見取り図に書き込めるかどうかも大切です。
書き込むことで、情報が整理され、計算に進みやすくなります。
この習慣がある子ほど、安定して得点できる印象です。
複雑な問題への対応力
見取り図が描けると、複雑な立体問題でも落ち着いて対応できます。
頭の中だけで処理しなくて済むためです。
思考の負担を減らす役割を果たします。
家庭での関わり方のポイント
描けないことを責めない
見取り図が描けないのは、能力不足ではありません。
多くの場合、経験や整理の不足が原因です。
練習によって伸びる分野だと捉えたいところです。
時間をかけて考えることを認める
見取り図は、すぐに描けるようになるものではありません。
考えながら描く時間そのものが学習になります。
焦らせずに見守る姿勢が大切です。
小さな成功体験を積ませる
簡単な立体から始めて、少しずつ難易度を上げていきます。
一つ描けた経験が、次への自信につながります。
段階的な積み重ねを意識したいところです。
まとめ
算数の見取り図は、立体を理解し、問題を整理するための重要な道具です。
描けないと感じる背景には、経験不足や考え方の整理不足があります。
家庭での声かけや関わり方次第で、理解は大きく変わる分野だと考えます。
中学受験を見据え、見取り図を使って考える習慣を少しずつ育てていきたいところです。
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