小学5年生の算数は、あとから「実はここが弱かった」と気づきやすい学年だと思います。計算の中身が少しずつ複雑になり、図形や文章題も増えて、子どもが自力で進めるほどミスが積み重なる場面が出てきます。
中学受験を考えるご家庭にとっては、5年生の算数は「受験算数の土台づくり」と「学校算数の取りこぼし防止」を同時に進めたい時期です。塾の学習が本格化するほど、家庭では短い時間で効率よく復習できる仕組みが必要になります。
この記事では、家庭で無理なく続けられる自主学習の設計、自学ノートのネタ、プリントの使い方、そしてつまずきを最短で立て直す手順をまとめます。
小学5年生の算数で伸びが分かれやすい理由
単元が一気に「抽象的」になり、暗記では追いつきにくい
5年生は、小数・分数の計算、割合、平均、体積、合同や多角形など、考え方のルールが増えます。答えだけを覚える学習だと、少し条件が変わっただけで手が止まりやすいです。だからこそ、家庭学習では解き方の筋道を言葉で整理する時間を確保したいと思います。
計算力だけでなく「読み取り力」が同時に必要になる
文章題では、何を求めるのか、どの数が必要なのかを自分で選ぶ場面が増えます。式は合っているのに、条件の読み落としで間違えることも起こります。自主学習では、解く前に問題文の重要な条件をチェックする習慣をつけるのが効果的だと考えます。
間違い方が固定化しやすく、気づかないまま進む
小数点の位置、約分の忘れ、単位の扱い、図形の見落としなど、同じ種類のミスを繰り返す子は多いです。テストの点が大きく崩れていなくても、ミスが習慣化していると後で苦しくなります。家庭では間違いを「癖」として見える化することが大切です。
中学受験の頻出テーマとつながる単元が増える
割合や単位量、平均、図形の性質などは、受験算数でも頻繁に使います。難問に挑戦する以前に、学校範囲の理解があいまいだと伸びにくいです。自主学習は、受験対策のためにも基本を固める時間として位置づけると取り組みやすいと思います。
自主学習を続けるための基本設計(時間・頻度・やり方)
1回15〜25分を基本に、週5回を目標にする
長時間やろうとすると、親も子も疲れて続きません。おすすめは、平日は短く・高頻度、週末に少しだけ長めの復習です。たとえば平日15分×4回+週末30分×1回でも、十分に積み上がります。大事なのは、量よりも同じ型で回すことだと思います。
自学ノートは「型」を固定すると迷いが減る
ノートの自由度が高すぎると、何を書けばいいかで手が止まりがちです。おすすめの型は、①今日のねらい(単元名)②今日の問題(3〜5問)③解き方メモ(ポイント1行)④ふり返り(できた/できない)です。毎回同じ形にすると、子どもが自主的に始めやすいと感じます。
「ミスの記録」を1ページにまとめておく
自主学習で一番もったいないのは、間違えた問題をそのまま流してしまうことです。ノートの最初か最後に、よくあるミスを短く書きためます。たとえば小数点の位置・単位・約分・図の見落としなど、項目だけで十分です。テスト前に見返すだけでも効果が出やすいです。
親は答えを言うより「質問」で伴走する
家庭学習では、つい正解を急いで教えたくなります。でも、答えを言うほど「自分で考える回路」が育ちにくいと思います。おすすめは、何を求めたい問題?、使う数字はどれ?、単位はそろってる?のような確認質問です。質問が増えるほど、子どもは自分でミスに気づけるようになります。
自学ノートのネタとプリント活用(小5算数の家庭学習メニュー)
計算系は「短い反復」で底上げする
小数や分数の計算は、受験算数でも土台になります。ここは毎回3〜5問だけでも、継続の効果が出やすい分野です。小数のかけ算・わり算は、筆算の途中式を丁寧に書く練習が大切だと思います。分数は、約分や通分を省略せず、手順を崩さないことがポイントです。
文章題は「図や線分」で整理する練習を入れる
5年生は割合・平均・単位量など、条件整理が必要な文章題が増えます。式を立てる前に、簡単な図や線分図で状況を整理すると、読み落としが減ります。自学ノートでは、正解することだけでなく、図を描けたかも評価に入れると続きやすいと思います。
図形・体積は「手を動かす」学習と相性が良い
図形は、頭の中だけで考えるとつまずきやすいです。展開図や立体は、紙に描いたり、箱や積み木でイメージしたりするだけで理解が進みます。体積は単位(cm³など)を意識し、式と単位をセットで書く習慣をつけると安心です。家庭学習では、図形を「楽しめる単元」に変える工夫が効きます。
プリントとドリルは「目的別」に使い分ける
プリントは、同じ形式を短時間で反復しやすいのが強みです。一方でドリルは、単元の流れに沿って学べるので、初めての単元の確認に向いています。おすすめは、普段は無料プリントで反復し、理解が浅い単元だけドリルで補う形です。教材を増やしすぎず、子どもが迷わない導線を作るのが大切だと考えます。
つまずきを最短で立て直す(復習の手順と学年の戻り方)
間違いを3種類に分けると、対策が早くなる
つまずきは、大きく①計算ミス ②読み取りミス ③図形の見落としに分かれます。原因が違うのに同じ対策をすると、時間だけが過ぎます。家庭では、間違えた問題にどのミスか印をつけるだけでも効果的です。分類できると、次にやるべきことが明確になります。
解き直しは「3回ルール」で仕上げる
1回解き直して終わりにすると、定着しないことが多いです。おすすめは、①その場で解き直し ②翌日にもう一度 ③1週間後に確認の3回です。3回目でスムーズに解ければ合格、引っかかるなら類題を追加します。自主学習では少ない問題数でも深く仕上げることが大切です。
教科書の例題に戻ると「抜け」が見つかりやすい
応用問題で止まったときは、いきなり難問を増やすより、教科書レベルの例題に戻る方が早いことがあります。例題の解き方を見て、同じ型で類題を2〜3問解くと流れがつかめます。そこで理解できたら、もう一度元の問題へ戻ります。遠回りに見えて、実は最短ルートになりやすいと思います。
3〜4年生の土台が原因なら、戻り学習で回復できる
5年生のつまずきに見えて、原因が3〜4年生の内容(わり算の感覚、小数・分数の入り口、面積の考え方)にあることもあります。そんなときは、学年を下げて確認すると、驚くほどスムーズに進むことがあります。3年生の基礎を見直したい場合は、こちらの記事も参考になります:自主学習で伸ばす小学3年生の算数|自学ノートのネタ・プリント活用・習慣化で計算と文章題を強くする。
また、4年生で算数が難しくなるポイント(概数・面積・分数など)を整理しておくと、5年生の理解も安定しやすいです。あわせてこちらも役立つと思います:小学4年生の算数が難しくなる原因はここ!概数・面積・分数を家庭学習で固める方法。
まとめ
小学5年生の算数は、計算・文章題・図形が同時に伸びやすい一方で、つまずきが見えにくく積み重なりやすい学年だと思います。だからこそ、自主学習では短時間でも続く設計と、自学ノートの型、プリントでの反復を組み合わせるのが効果的です。
学習がうまくいかないときは、間違いを分類し、解き直しを仕組みにし、必要なら教科書例題や下の学年に戻ることも大切です。家庭での積み上げが安定すると、塾の学習も吸収しやすくなり、受験算数の準備も進めやすくなると考えます。
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