算数が難しいと感じ始めたとき、親としてはいちばん焦るのが「このまま中学受験に間に合うのかな」という不安だと思います。
ただ、見方を変えると、難しいと感じるのは伸びる直前のサインでもあると考えます。
算数は、できない理由がはっきりしていることが多く、原因をほどけば結果が変わりやすい教科です。
この記事では、算数が難しくなる典型パターンと、家庭でできる整え方を、できるだけ具体的にまとめます。
算数が難しいと感じる主な理由
計算力の不足が「考える余裕」を奪う
難しい問題ほど、途中で何度も計算が入ります。
計算が不安定だと、思考の途中で止まりやすくなり、「考え方は合っていたのに最後で崩れる」ことが増えます。
算数で苦しくなる背景には、計算が遅い・ミスが多いことで思考が切れるという問題が隠れていることが多いと思います。
文章から条件を取り出す力が追いつかない
中学受験の算数は、問題文が長くなり、条件が複数になります。
ここで必要なのは読解力というより、必要な情報だけを整理して取り出す力です。
この力が育っていないと、問題を読んでも「何を聞かれているのか分からない」と感じやすくなります。
単元ごとの知識がつながらず、毎回ゼロから考えてしまう
割合・速さ・図形など、分野が変わるたびに別物だと思ってしまうと、学習が積み上がりません。
本当は「比で考える」「式で表す」「図にする」など、共通の道具がいくつもあります。
算数が難しい状態は、知識が点のままで線になっていない状態とも言えると感じます。
間違い直しが「答え合わせ」で終わっている
間違えた問題を解説で理解したつもりでも、同じタイプで再び落ちることがあります。
それは、どこで判断を間違えたのかが言語化できていないからかもしれません。
間違い直しは、次に当てるための練習だと考えると、やり方が変わってくると思います。
難しくなりやすい単元とつまずき方
割合は「1を基準にする」感覚があいまいになりやすい
割合が難しいのは、公式が覚えられないからではなく、基準(もとにする量)が毎回変わるからです。
何を1とみるのかがズレると、式も答えもズレます。
ここは図や線分で基準を固定する練習が効くと思います。
速さは「同じものさし」にそろえる作業が多い
速さの問題は、時間・道のり・速さがバラバラに出てくるため、単位換算や条件整理が増えます。
難しいと感じる子ほど、式を立てる前に情報が散らかったままになりがちです。
まずは時間をそろえる、距離をそろえるという作業を丁寧にするだけでも、正答率が上がることがあります。
図形は補助線より先に「何を求めたいか」が曖昧になりやすい
図形が難しいとき、補助線を引くことだけに意識が向きがちです。
でも実際には、求めたい量が面積なのか、長さなのか、角度なのかで見方が変わります。
図形は目的をはっきりさせてから道具を選ぶと整理しやすいと思います。
文章問題は「場面のイメージ不足」で式が立たない
文章問題が難しいのは、式が作れないからというより、場面が頭に浮かばないから起きることが多いです。
人数・個数・移動など、状況を短い言葉や図で再現できると、式の形が自然に決まってきます。
図・表・線分図などに一度逃がすのは、遠回りではなく近道だと思います。
家庭でできる「難しい」をほどく学習の整え方
解き方を増やす前に「型」を固定する
難問に触れるほど、解法の引き出しは大事に見えます。
ただ、基礎が不安定な段階で引き出しだけ増やすと、逆に混乱します。
まずは「問題を読んだら、条件に線を引く→図にする→式にする」のように、毎回同じ手順を作るのが効果的だと思います。
間違い直しは「原因ラベル」をつける
家庭学習でよくあるのが、解き直しが1回で終わるパターンです。
おすすめは、間違えた理由にラベルをつけることです(例:読み落とし、単位ミス、基準違い、図にできない)。
原因が分かると対策が1つに絞れるので、忙しい時期ほど役立つと感じます。
計算を「別メニュー」で底上げする
難しい問題を解けるようにするには、実は地味な計算力が効いてきます。
計算力は、問題演習のついでに鍛えるより、短時間でも毎日別枠で回した方が伸びやすい印象です。
計算の整え方を詳しく知りたい場合は、こちらの記事が参考になります。
算数の計算力を家庭で底上げする完全ガイド
工夫して計算できると難問の負担が軽くなる
中学受験算数では、途中計算が長いだけで失点することがあります。
だからこそ、分配・まとまり・約分など、計算の工夫ができると、難しい問題でも最後まで集中しやすくなります。
計算の工夫については、以下の記事もあわせて読むと整理が進むと思います。
中学受験算数 工夫して計算 完全ガイド
中学受験につながる「難問」との向き合い方
難しい問題は「全部解く」より「拾う」発想にする
中学受験の算数は、難しい問題が混ざっていることが多く、完璧主義だと苦しくなります。
大事なのは、取れる問題を落とさないことと、部分点や方針だけでも拾う姿勢だと思います。
難問は勝負どころであり、練習の材料でもあります。
難問ほど「図・表・式」の順で外に出す
頭の中だけで処理しようとすると、難しい問題ほど迷子になりやすいです。
図にして、表にして、式にして、と外に出すほど、条件の漏れや矛盾に気づきやすくなります。
書く量を増やすことが、思考を減らすことにつながると感じます。
気分転換としての良問は意外と効く
難しい問題ばかりだと、算数そのものが嫌いになってしまうことがあります。
そんなときは、短時間で楽しめる良問やパズル系を挟むと、集中が戻ることもあります。
算数を前向きにする工夫やおすすめ教材は、こちらの記事でも紹介されています。
算数がもっと好きになる!小学生向けおもしろ問題ガイド
まとめ
算数が難しいと感じると、親子ともに気持ちが重くなりがちです。
ただ、その難しさは「才能の差」ではなく、計算・整理・手順・復習のどこかが詰まっているサインであることが多いと思います。
難しい単元ほど、型を固定し、図や表で外に出し、間違いに原因ラベルをつける。
家庭でできる整え方は意外とシンプルなので、できるところから少しずつ試してみてください。
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